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忘備録 #01 “おもいの軸足(イントロダクション)”

まず、これまでの雑多なモチーフをまとめるにあたり、テーマを設定しようと思いました。歌詞を書くなどというチャレンジをしたことがほとんどなかったので、自分が何かを人に伝えようと思ったら、まず何を言おうと思うだろうか、と言う問いを最初に考えました。

そこで決めたのが、「誰にも軸足を踏まれたり蹴られたりしませんように」と言うフレーズです。そこからじゃあ人々にとっての「軸足」って何だろうと考え、軸足、さらに「足」というものが表象するものをテーマにしようと決めました。

そんな具合に「足」スタート地点に定めたところ、体のパーツシリーズでしばらく続けられるかも、などと気付き、とりあえず手持ちのネタを揉んでいけば3枚くらいアルバムが作れるかも、と思い描くようになりました。

「おもいの軸足」は、しみったれたマイナーコードの進行モチーフがあり、それに歌詞を乗っけていきました。ただ、まだ曲としての体裁をなしていない前半部分のみだったので、セカンドヴァース部分を展開させてみたいと思い、長調へ移ってみたことで、「そろそろ死ぬ」から「もうすぐ生む」に話が移り変わっていくことができました。

最後にそもそものテーマを配置して、最初くらいはご挨拶がわりに自分の下手くそな歌唱で頑張ってみようと決め、この曲は完成。と思っていたのですが、そこで一つ疑問が。

この曲では、「軸足」は各人が自らを規定する大切な価値や規範としての用語、つまりは「良いもの」のつもりで言葉を選びましたが、さて、これは他人にとっても同じく「良いもの」であるのでしょうか。弱者を罵ってないと自分のプライドを保てない人だっていくらでもいますもんね。その人の軸足だって軸足には違いないわけであって。

そんな問いが、2曲目の「軸足」に続くことになります。

追記:この曲に出てくる足は「もう何にも残ってない人」の「足」です。

死にそうな人
死にたい人
死んでも死にきれない人
もう死んでもいいほど幸せいっぱいな人々

もうすぐ産む人
産んでいいものかと悩む人
産みすぎてちょっとくたびれた人
そして産まれたての人

心を配って配り過ぎて
もうなんにも残ってない人
できればそんな彼女や彼が
誰にも軸足を踏まれたり蹴られたりしませんように

忘備録 #00 はじめに

これまで30年ほど作りためた曲、モチーフ、コード進行などまとまりのあるものないもの、さまざまな断片を形にしようと思い、たぬきのような名前を借りて自主制作を始めました。

その後、初めてのアルバムを完成させてから約5ヶ月、取り組み始めてからは数年経っているので、すでに何を考え、何を工夫し、何に躓いたのか忘れつつあることに気づきました。

そこで、主に自分のための忘備録として、また、こんなサイトの端っこまでご覧くださる方には幾らかの興味を持っていただけるのではないかという思いもあり、各曲について、自分なりに文章で整理していきたいと思い駄文を綴ることとします。

あくまで忘備録的なので、文章はまあ雑なものです。考えている方向と受け取られる方向が違ってしまうかもしれない、と言う懸念も幾らかあります。まあそれでも残してみようと思った、ということでどうぞご理解ください。自分で何か気づけば随時修正していくと思います。

あと、更新は不定期であります。